北本温泉 湯楽の里でレジオネラ菌の肺炎発症-1人死亡
■ 最終更新■
埼玉県北本市二ツ家３−１６２−１の入浴施設「湯楽の里（ゆらのさと）」を利用していた客、60代～80代の男性ら３人がレジオネラ菌による肺炎を発症するなどし、うち１人が死亡していたことが明らかになりました。
死亡したのは６６歳の男性で、今月３日に死亡したということです。
残る２人に関しては、発熱や呼吸困難などの症状を訴えていたとのことですが、命に別状はなく、その後回復に向かっているとのこと。３人はいずれも、同期間（５月１８日～２１日）に施設を利用していました。
その後、埼玉県が湯楽の里の施設内を調査したところ、２つの浴槽（露天風呂）から基準値を超えるレジオネラ菌が検出されたといいます。
死亡した男性のタンからも、浴槽のレジオネラ菌と同じ遺伝子パターンの菌が検出されました。レジオネラ菌は、風呂などを不衛生にしていると増殖しやすい細菌だということです。
この事態を受けて埼玉県は６月１４日、菌が不検出になるまでの間、湯楽の里を無期限の営業停止処分とすることを決定しました。
なお、湯楽の里は６月３日より設備不良を理由として、自主的に臨時休業としていた模様。
発表によると、浴槽内の塩素濃度の管理が徹底されていなかったことが原因の可能性があるとみられており、埼玉県は湯楽の里の水質管理体制に問題がなかったかなど、さらに詳しく調べていく方針です。
運営会社のコメント
「レジオネラ菌を出したことに重い責任を感じている。毎月１回行っている外部機関による水質検査では異常は出ていなかった」
レジオネラ菌とは
レジオネラ (Legionella) は、レジオネラ属に属する真正細菌の総称であり、グラム陰性の桿菌。レジオネラ肺炎（在郷軍人病）等多くのレジオネラ症を引き起こす種を含む。少なくとも46の種と、70の血清型が知られている。通性細胞内寄生性菌である。
| 名称 | レジオネラ |
|---|---|
| 門 | プロテオバクテリア |
| 綱 | γプロテオバクテリア |
| 目 | レジオネラ目 |
| 科 | レジオネラ科 |
| 属 | レジオネラ属 |
レジオネラ肺炎とは
レジネラ肺炎というのは何ですか？
レジオネラLegionella pneumophilaという細菌の感染による肺炎です。
肺に親和性があり、ほとんどが肺炎の形で感染します。感染力は弱く、健康な人にはあまり感染しません。幼児、高齢者や慢性肺疾患では感染しやすくなります。
人から人へは感染しません。
レジオネラ属菌は土壌、河川、湖沼など自然界に広く生息しますが、菌数はあまり多くないので通常は感染の危険はありません。
クーラー冷却水塔、循環式浴槽、循環式給湯器、加湿器、噴水などといった水を取り替えていない、あるいは消毒していない環境で大量増殖することがあり、これらが感染源となります。
レジオネラはアメーバなどの原虫に寄生して増殖するのでアメーバのいる環境では爆発的に繁殖します。出典：24. レジオネラ肺炎
湯楽の里とは
| 名称 | 湯楽の里 北本店 |
|---|---|
| 住所 | 〒364-0014 埼玉県北本市二ツ家3-162-1 |
| 電話番号 | 048-590-4126 |
| 営業時間 | 午前9:00～深夜1:00 |
| Webサイト | 湯楽（ゆら）の里 北本温泉 |
2014.06.06当面の間は臨時休業とさせて頂きます。
当面の間、設備不良の為、休館とさせて頂きます。
ご迷惑をお掛けしますが、皆様のご理解,
ご協力をお願い申し上げます。
事故現場（北本温泉 湯楽の里）場所の地図
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