電通出資の財団法人で1億円超の横領事件-小口芳和容疑者を逮捕

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大手広告代理店「電通」が出資して設立された公益財団法人の口座から80万円を着服(横領)したとして、元事務局次長の男が逮捕されました。横領した金額は1億円以上にものぼるとみられています。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、吉田秀雄記念事業財団の元事務局次長で住所不定・小口芳和容疑者(63)です。

発表によると小口芳和容疑者は、電通が資金を出して設立された公益財団法人「吉田秀雄記念事業財団」の元事務局次長だった際に、経理を1人で任されていた立場を利用して、平成18年~これまでに1億円以上もの現金を横領した疑いが持たれています。

警視庁での取り調べに対して小口芳和容疑者は「お金はほとんど、競馬に使った」などと供述し、容疑を認めています。

警視庁捜査2課は、事件に至った経緯や実態解明に向けて、さらに詳しく捜査を進めていく方針です。

吉田秀雄記念事業財団は、電通の4代目社長だった吉田秀雄氏の遺志などを継承するために設立されたもので、昭和40年から運営されています。

小口芳和容疑者は13年前に電通から財団に出向したあと、経理を担当していたとのこと。

関連する犯罪の法定刑
業務上横領罪…10年以下の懲役

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1億円横領事件の経緯について

警視庁によると小口芳和容疑者は、今年2月下旬に財団の銀行口座から現金80万円を引き出し、着服した疑いがあるとのこと。

その翌月の今年3月、上司から「内閣府の検査があるから書類を整えてくれ」といった旨の指示を受け、検査が入るという情報を知った小口芳和容疑者は、自身の不正行為を隠蔽するため夜間に事務所内に侵入。

そして財団の銀行通帳を盗むとともに、パソコン内のデータを削除するなどして、行方をくらましたということです。

その後、財団は警視庁に相談したうえで、今年7月には小口芳和容疑者を懲戒解雇しました。

小口芳和容疑者は逃亡を続けていましたが、今年9月になって警視庁に自ら出頭。財団の通帳を盗んだ窃盗容疑で逮捕されました。

その後、窃盗容疑に関しては処分保留で釈放され、今年2月の80万円横領事件で再逮捕されたということです。

横領した総額は1億円以上にのぼるとみられており、警視庁は余罪についても徹底して追求していく方針。

1億円が横領されるまでの経緯
時期 内容
2001 小口芳和容疑者が電通から財団に出向
2006~ 小口芳和容疑者が横領を始める
2011 小口芳和容疑者が財団の正職員になる
2014/2 財団の銀行口座から80万円を着服
2014/3 横領の発覚を遅らせるための隠蔽工作を行い、小口芳和容疑者が失踪
2014/9 自ら警視庁に出頭し、窃盗容疑で逮捕される
2014/10/5 今年2月の80万円横領容疑で再逮捕
警視庁捜査2課が余罪について捜査中
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電通

株式会社電通(でんつう、Dentsu Inc.)は、東京都港区東新橋、「汐留シオサイト」に本社を置く、日本の広告代理店。代表取締役社長は石井直。会長は高嶋達佳。

出典:電通 – Wikipedia

電通の概要
会社名 株式会社 電通 (英文社名:DENTSU INC.)
創業 1901年7月1日
代表 代表取締役社長執行役員 石井直
所在地 東京都港区東新橋1-8-1
資本金 746億981万円(発行株数:2億8,841万株)
従業員数 7,425人(2014年3月末時点)
Webサイト 電通ウェブサイト

吉田秀雄記念事業財団

吉田秀雄記念事業財団の概要
名称 公益財団法人 吉田秀雄記念事業財団
所在地 東京都中央区銀座7-4-17 電通銀座ビル4F
理事長 森 隆一
Webサイト 公益財団法人 吉田秀雄記念事業財団
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