大阪松原別所で殺人事件か-山道製作所

■2014/1/18　18：57 最終更新■

１１月１３日 更新情報！

・11/13速報-大阪地検堺支部は11月12日、郭栄茂容疑者を殺人と銃刀法違反の罪で起訴
・10/1速報-郭栄茂容疑者は事件後に知人男性に相談し、出頭
・10/1速報-「再雇用を求めたが断られ撃った」と供述
・10/1速報-中国籍の元従業員、郭栄茂容疑者を逮捕

郭栄茂容疑者を逮捕（10/2更新）

大阪府警捜査１課は１０月１日の夜、山道製作所の元従業員で大阪府八尾市久宝寺２に住む中国籍男性、無職 中嶋茂こと郭栄茂容疑者（５９）を殺人容疑で逮捕しました。

日本名：中嶋茂（なかしま しげる）
本名：郭栄茂（ぐお うん まお）→一部では「かく えいも」と報道。

郭容疑者は１日の午前、知人の男性に付き添われて奈良県警中吉野署へ出頭。その際、郭容疑者は回転弾倉式の拳銃１丁と実弾２発を所持していました。

郭容疑者は山道製作所で約２年間ほど勤務していましたが、２０１２年１１月に解雇されていました。

郭容疑者の供述によると、１０月３０日に山道製作所を訪れ、山道さんに社長との面会を求めたところ、山道さんがそれに応じず「帰れ」などとあしらわれたため、頭に血が上って拳銃を向けたといいます。すると山道さんが「撃てるものなら撃ってみろ」と言ったため、発射したとのことです。

郭容疑者は山道さん殺害後に車で逃走しましたが、知人男性に相談し、警察への出頭を決意。１日に自首しました。

警察によると、郭容疑者は１０月３０日の午後６時３５分ころ、山道製作所の２階事務所で、山道さんの頭部を拳銃で撃ち殺害した疑いが持たれています。司法解剖の結果、山道さんの死因は右側頭部を拳銃で撃たれたことによる頭蓋内損傷でした。

山道製作所の勤務時間は午後５時までで、山道さんは当時、１人で残業していたとみられています。争った形跡がなく、現金入りの封筒も残されていたことから、府警は顔見知りによる犯行とみて捜査していました。

郭容疑者は警察での取り調べに対して「山道さんに再雇用を求めたが断られ、銃で撃った」、「山道さんに『帰れ』とあしらわれ、頭に血が上った」、「再雇用をお願いしたが断られたので、脅そうとして拳銃を見せた。専務が『撃てるなら撃て』と立ち上がろうとした時、引き金を引いてしまった」などと供述しています。

また、「拳銃が暴発した」と言い、殺意に関しては否認しているようです。

所持していた拳銃は来日後で約８年ほど前、日本国内の知り合いの中国人から購入して護身用に持ち歩いていたといいます。府警は拳銃を鑑定し、入手経路に関しても調べを進めています。

山道製作所のパート従業員の女性（６８）は、「（郭容疑者は）会社の指示に従わないこともあったが、まさか拳銃を持っていたとは」と話し、郭容疑者の自宅近くに住む女性（２６）は「気さくにあいさつし、にこやかな人だった。怒っているところは見たことがない。信じられない」と驚きの表情を見せていました。

事件の詳細（10/1執筆）

９月３０日の午後１１時過ぎ、大阪府松原市別所７丁目１２－２９の工場から、「事務所で息子が倒れている」と消防に通報がありました。

消防が現場に駆けつけると、２階の事務所で頭から血を流して倒れている男性が見つかり、その後病院に搬送されましたが死亡が確認されました。

現場の工場は金属加工会社「（株）山道製作所」。建物は２階建てで、自宅と作業所を兼ねた構造になっています。

発見された男性はこの工場の役員で、専務取締役の山道亮さん（３６）。山道さんは地元の中小企業経営者の団体でも役員を務めていました。山道 亮＝やまみち あきら

事務所に２ヵ所ある出入り口に施錠はされておらず、室内に物色された形跡はありませんでした。机の上には現金が入った封筒も残されており、金銭目的による犯行では無いとみられます。

警察によりますと、山道さんが帰宅時間を過ぎても帰ってこなかったため、心配した父親が様子を見に来て事件が発見。山道さんが頭部から大量に出血しており、床に血だまりができていました。

右側頭部に、先のとがったハンマーのようなもので殴られたとみられる痕が残っていたということです。

大阪府警捜査１課は、松原署に捜査本部を設置。現場の状況から、山道さんは何者かに頭部を殴られ死亡したとみて、殺人事件として捜査を進めるとともに、司法解剖をして死因を調べる方針です。

残された謎、捜査で判明していること（10/1執筆）

・机の上には、現金入りの封筒が手つかずで残されていた。
・室内に物色された跡は無かった。
・出入口に鍵はされていなかった。
・凶器は見つかっていない。
・事件当日は給料日だった。
・トラブルは抱えていなかったとみられる。

犯人の動機は？（10/1執筆）

室内に荒らされた様子がなく、机の上に現金入りの封筒（従業員の給料？）も残されていたことから、普通に考えたら”恨み”による犯行だろうと思います。

ただし、荒らされた形跡が全く無いからといって、「金銭目的ではない」と断言することはできないのも事実です。

金銭目的で事務所へ侵入したところ、山道さんと遭遇してしまい突発的に殺害した可能性もありますし、仮に最初から殺害して金銭を奪う目的で事務所に押し入っていたとしても、いざ人間を殺害したとなると動揺してしまい、何も奪わず逃走した可能性もあります。

可能性が１番高いのはトラブルか何かで強い恨みをもっている人間の犯行、となるでしょうが、現時点では何とも言えない気がします。

「３６歳にもなる息子が帰ってこないからと言って、いちいち心配して会社まで見に行くか？」と父親を疑う声が掲示板などではチラホラ見られますが、私は山道さんの父親の犯行では無いと思っています。

とにかく、警察には全力で犯人確保のために捜査を頑張っていただきたいですね。

知人などのコメント（10/1執筆）

山道製作所の従業員

「事件当日は給料日でした。会社には山道さんの他、従業員は５人いて、勤務は午後６時には終わったと思います。山道さんは仕事に真面目で従業員とトラブルはなかった」

山道さんの知人

「警察の人の話だけど、（事件当日は）給料日だったらしい」

「昨日も仕事の話をしたところなんですよ。ちょっとまだ、信じられないです」

「（トラブルを抱えているような人には）全然見えない。大きな声も聞いたことない」

「昨日は１０分２０分喋ってそれきり。いつも通りの別れ方でした。特に昨日は変わったところは無かったですけど」

「息子さん（山道さん）も子供さんが３人いて、凄く家庭的な人なんですけどね。工場の後を継いで、頑張っていたんですけどね」

地元経営者団体のメンバー

「リーダーシップのある、人をまとめることができる、凄く明るい人ですよね。みんなを巻き込んでいくリーダー的な存在の方。（事件に）メチャクチャびっくりしました」

現場付近の地図

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