石津川で友人落とす-少年を殺人未遂で逮捕

■2014/1/19　19：23 最終更新■

速報情報 – 随時更新

・1/16速報-金子さんの腕にロウソクを垂らして軽いヤケドを負わせたとして、堺市内に住む１７歳の少年ら３人が傷害の容疑で逮捕される（土木作業員の少年が金子さんを川に突き落とした際に一緒にいた３人）
・12/27速報-今後、逆送された少年は成人と同じように、裁判員裁判で裁かれる予定
・12/27速報-大阪地検堺支部が、土木作業員の少年を傷害致死の罪で起訴
・12/19速報-大阪家庭裁判所堺支部が、土木作業員の少年を逆送（検察官送致）する決定をした
・11/25速報-大阪地検堺支部が、土木作業員の少年を傷害致死容疑で大阪家庭裁判所堺支部に送致。２週間の観護措置となる

事件の詳細（11/6更新）

１１月４日の午前１時４０分ころ、大阪府堺市の石津川で、近所の住民から「少年たちが川に飛び込んで遊んでいる」と警察に１１０番通報がありました。

大阪府警堺署員が現場に駆けつけたところ、川の近くに少年４人がいて、当初「鬼ごっこをして一緒に遊んでいた１６歳の少年が行方不明になった」「人が水に落ちたような音が聞こえた」などと話していたといいます。

しかし、その後さらに事情を聴いたところ、被害者少年の中学時代の同級生で、大阪府堺市北区に住む土木作業員の少年（１７）が「僕が川に突き落としました」などと話したことから、殺人未遂の疑いで逮捕しました。

川に突き落とされた被害者の少年は、大阪府堺市北区に住む専門学校生、金子春平さん（１６）。金子春平＝かねこ しゅんぺい

逮捕された少年は「１万円ほど貸したが金を返してくれなかったから、後ろから体を払って川に落とした。殺すつもりはなかった」「貸した１万円を返してもらうために川に連れて行った」などと供述し、殺意は否定しているといいます。

さらに、金子春平さんが衣服などを着用していなかった件については「知らない間に服を脱いでいた」などと供述しているといいます。

現場にいた友人は警察に対し、「口論をしているのを見ていたが、振り返ったら金子さんが川に落ちていた」「２人（金子さんと逮捕された少年）の前を歩いていたので、川に落ちた音しか聞いていない」などと話しています。

金子春平さんはその後も行方不明となり大阪府警が捜索していましたが、11/5 10:50ころに遺体となり発見されました。

堺市消防局によると、事件当時は雨で増水しており、水深は１６０ｃｍ～１７０ｃｍほどあったといいます。

事件現場は大阪府堺市堺区神石市之町にある「石津川」の護岸。金子春平さんと容疑者少年の他に、現場には仲間の少年３人（１６歳～１７歳）がおり、堺署は引き続き事情を聞いています。

金子春平さんの遺体発見時の様子（11/6更新）

１１月５日午前から警察官およそ４０人態勢で金子春平さん（１６）の行方を捜索していましたが、１０時５０分ころ、殺害現場から約１．３ｋｍ下流から遺体となり発見されました。

金子春平さんは発見時、黒い長袖Ｔシャツに、下半身は下着姿で、靴を履いていなかったといいます。目立った外傷はありませんでした。

金子春平さんを川に突き落として殺害しようとした加害者の土木作業員の少年（１７）は、同日５日の午後、大阪地検堺支部に身柄を送られています。

その後、警察への取材により、金子春平さんが突き落とされた現場周辺からは、ズボン・靴・赤色のチェックジャンパー・携帯電話・長財布など１４点が発見されていたことが新たに分かりました。

警察の調べに対し逮捕された少年は「知らない間に脱いだ」と供述しているといいますが、脱がされた可能性、または脱がなければならない状況を作らされた可能性が高いとみられています。

今後、警察は検死などを通して金子春平さんの死因を特定するとともに、容疑を殺人に切り替え、犯行に至った経緯などを詳しく調べる方針です。

容疑者少年の今後（11/6更新）

１１月５日、容疑者少年は大阪地検に送検されました。

送検されたら、基本的にその日から起算してまず１０日間の間、警察署の留置場へ勾留されます。その間に取り調べを行ない、事件に関するあらゆる捜査をして詳細を明らかにしていきます。

今回の事件は殺人未遂という重大事件、かつ現場に複数人の少年がいたということから、１０日間だけの捜査で終わる可能性は非常に低く、１０日後にさらに１０日の延長勾留となるはずです。

１つの事件で勾留できる期間は原則として２０日間となりますので、警察はその間に捜査を終えなければなりません。

その後は、観護措置といって、少年鑑別所へ送致されます。

そして２週間～８週間（平均４週間）を少年鑑別所で過ごした後、家庭裁判所で少年審判（大人で言う裁判）が開かれ、少年の最終処分が下されます。

おそらく、中等少年院送致になる可能性が高いと思われます。

まとめると、11/5に送検、11/24に鑑別所送致、12/23頃に少年審判という流れになります。

ただ、結果的に命を奪っている重大な事件ですので、逆送（検察官送致）され成人と同様の刑事裁判へと発展する可能性も低くありません。

事件現場付近の地図

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