豊田市枝下町の豊田明智線が崩落のおそれ-県道脇で過剰採掘工事

■2014/9/22　16：38 最終更新■

愛知県豊田市枝下町の県道・豊田明智線が、道路脇で行われた土砂の採掘作業の影響で、崩落する恐れがあるほどの事態になっています。

愛知県の発表によると、この県道に隣接する砂利採掘現場では、土地を所有する豊田市の業者が約３～４年前から採掘工事を行っているということです。

がけ崩れ対策の名目で行っていましたが、愛知県が許可していた範囲を越えて土砂を掘っていたとのこと。

これにより愛知県は県道付近の埋め戻しを始めるとともに、予防措置をせずに採掘を行ったとして、今年６月に業者を県砂防条例違反の疑いで愛知県警豊田署に刑事告発しました。

豊田署では、県砂防条例違反および砂利採取法違反の疑いで業者から任意で事情を聞いており、また事務所を捜索するなどして調べを進めています。

崩落の恐れがあるのは、豊田市枝下町にある採掘現場に面した、豊田明智線の約50mほどの区間。最大で15mほどの高さの崖になっているといいます。

なお、この影響で現場の県道は片側通行にするなどの交通規制を行っています。

工事開始～現在までの流れ

愛知県によると、今年３月に１度、業者に対して是正を命じていたということです。

しかし、その後も命令に従わずに採掘を進めたことから、６月の刑事告発へと至った模様。

なお、業者は愛知県に対して「砂利の採掘はしていない。鉱山跡の穴が開いていたため、崩れないように掘っただけだ」などと説明しているとのことです。

業者と県のやり取りや経緯など

時期	内容
2010	採掘業者が別の業者から現場を引き継ぎ、採掘を開始
2014/3	許可した範囲を越えて工事を行っているとして、愛知県が採掘業者に是正を命じる
～	業者が県の命令を無視して、採掘を進める
2014/6	愛知県が採掘業者を豊田署に刑事告発
2014/8/20	現場の県道を片側通行にするなど交通規制を行う
～	土砂を埋め戻す復旧作業中
2014/9/22	一連の事態が公表され、大きく報じられる

県道崩落の危機に関するTwitter関連投稿

採掘工事現場付近（豊田市枝下町）場所の地図