メルドニウムとは?シャラポワ使用禁止薬物の陽性反応 ドーピング検査
■ 最終更新■
ロシアの女子テニス選手・シャラポワ(Maria Sharapova)が3月7日、全豪オープンのドーピング検査で禁止薬物の陽性反応があったことを明らかにしました。
問題の薬物は、世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに今年1月に追加されたばかりの「メルドニウム(Meldonium)」。
抗虚血薬として知られる薬で、心臓疾患の治療などにも用いられていますが、シャラポワはこのメルドニウムを2006年から使用していたということです。
理由は「健康上の理由のため」としており具体的なことは発表されていませんが、医師に処方された上で合法的に使用しており、またシャラポワは禁止薬物に指定されたことを「知らなかった」と釈明しています。
なお、この薬についてシャラポワは「主治医に『ミルドロネート』という薬を処方されていた。国際テニス連盟から、数日前に『それは別名、メルドニウムという薬だ』と知らされるまで、知らなかった」と話しています。
厳しい処分を受ける可能性も考えられますが、今後についてシャラポワは「私の競技人生をこのように終わらせたくはない」とし、引退については否定しました。
「可哀想」ネット上では同情の声、「自業自得」の声も
シャラポワは10年前から健康上の理由で合法的にメルドニウムを服用していたということもあり、インターネット上では「可哀想だ」という声が非常に多くみられます。
シャラポワだけでなく、今年の1月1日にメルドニウムが禁止薬物に指定されて以降、多くの分野のトップアスリートたちがドーピング検査で陽性反応を示しているということです。
一方で、世界反ドーピング機関は禁止する約3ヶ月も前から公式Webサイト上で禁止薬物に指定することを予告しており、ロシア反ドーピング・エージェンシーからも発表されていました。
またシャラポワは世界反ドーピング機関からメールを受け取っており、そのメール内には「2016年のシーズンからメルドニウムが禁止薬物になる」といった旨の記載があったこともわかっています。
そのため同情の声が寄せられる一方で「自業自得では」「メールが届いているのだから知らなかったでは済まないだろう」といった意見も。
これについてシャラポワは「そのとき、詳しくメールを読んでいなかった」と話しています。
メルドニウムとは – Wikipedia
メルドニウムは心臓疾患の治療などに用いられていますが、血流が増加することで、持久性や運動後の回復時間が向上する可能性があるとされています。
そういったこともあり、世界反ドーピング機関はメルドニウムを「経過観察」としていましたが、今年1月をもって正式に「禁止薬物」へと変更しました。
以下、メルドニウムについてWikipediaより引用。
メルドニウム(meldonium、mildronate、THP、MET-88、Mildronāts、Quaterine[1])は、臨床で使われる抗虚血薬で、現在はラトビアの製薬会社のGrindeksで生産されている[2]。リトアニアとロシア連邦では用いられているが、アメリカ食品医薬品局では認可されていない。
名称 | メルドニウム(meldonium、mildronate、THP、MET-88、Mildronāts、Quaterine) |
---|---|
化学式 | C6H15N2O2+ |
モル質量 | 147.19 g/mol |
記者会見のYoutube動画など
シャラポワはメルドニウムの陽性反応が出たことを受けて、記者会見を開き経緯を説明しました。以下、その様子が映された記者会見の動画。
テニスのシャラポワ選手 薬物違反で記者会見
2016/3/8にBBC News JapanがYoutubeにアップロードした動画
Maria Sharapova Fails Drug Test
2016/3/8にABC NewsがYoutubeにアップロードした動画
マリア・シャラポワとは – Wikipedia
以下、マリア・シャラポワについてWikipediaより引用。
マリア・シャラポワ(Maria Sharapova, ロシア語: Maria sharapova.ogg Мари́я Ю́рьевна Шара́пова[1], 1987年4月19日 – )は、ロシア・西シベリアに位置するチュメニ州ハンティ・マンシ自治管区・ニャガン市出身の女子プロテニス選手。これまでにWTAツアーでシングルス29勝、ダブルス3勝を挙げる。自己最高世界ランキングはシングルス1位。ダブルス41位。
史上10人目の生涯グランドスラム達成者。グランドスラム優勝5回,準優勝5回。2004年WTAツアー選手権優勝。ロンドンオリンピック銀メダリスト。
名前 | Maria Sharapova(マリア・シャラポワ) |
---|---|
年齢 | 28歳 |
生年月日 | 1987年4月19日 |
国籍 | ロシア |
居住地 | アメリカ合衆国・フロリダ州 |
ドーピング検査でメルドニウム陽性反応でシャラポワ引退は拒否…Twitterでの反応
ドーピング検査でメルドニウムの陽性反応が出たことを公表したシャラポワについて、Twitter上では擁護の声や辛辣な声など様々な意見がみられました。
シャラポワが重大発表があると言っていて「結婚か?」「引退か?」と騒がれていたけど、メルドニウムね…ロシア、リトアニア、ラトビア等の東欧国辺りでよく使われていた薬らしい。2015年に監視プログラムに入り、2016年1月に禁止薬物リストに入った。WADAから変更の通知が12月に来たと
— ネオ*∵*@3Atano (@3Atano) 2016年3月8日
シャラポワほどの人が凡ミスでドーピング違反で数年資格停止とか可哀想すぎるだろ。テニス選手なんて一年試合出ないだけでドゴーッとランク下がる厳しい世界だぞ。
— 淳 (@ajapa104) 2016年3月8日
シャラポワが10年前からメルドニウムを投与されてたとなると、穿った見方にはなるが、彼女に携わる専門のスポーツ医、それに準ずる関係者は当時から副作用としての多くの効能を認識しており、意図的に投与させてたとも考えられる。薬学を学んでたら知らない訳は無いな。
— 波怒羅衛悶之丈零九壱四® (@hadoraemon0914) 2016年3月8日
2015年は監視薬物としてモニター対象に入っていたメルドニウム。それが2016年からは禁止薬物と決定されたのが昨年9月26日。シャラポワやロードレースのヴォルガノフはどうか知らないが、エカテリーナが秋には服用をやめていたと発言しているということは「知らなかった」ではないんだよなぁ
— やーまな (@Freude_ya) 2016年3月8日
シャラポワさんなぁ…会見のニュース見た限りだと禁止薬物のリストに目通してなかったのは不注意だけどロシアではよく使われてるらしいし可哀想な気がしないでもない感じ
— がっち (@dai_gatti_101) 2016年3月8日
この記事読むと3カ月前にはドーピング対象の薬剤になること公表してる上に、本人にもメールしてるしな…>RT
メールちゃんと読んでなかった、てのが本当だとしても、可哀想だけどシャラポワの自業自得になっちゃうな
— ふあこ (@fuacko) 2016年3月8日
メルドニウム調べてみたけど効能見てると健康管理のためのものにも見えるな
それに心臓の薬としてロシアで使われてるんやな— yamashun (@yamashun1997) 2016年3月8日
シャラポワのニュースの感想で可哀想っていう人が多いのねー。
10年間パフォーマンスアップに飲んでた薬がこの前禁止になってバレましたっていうシンプルなドーピング案件でしょ。— tzu (@TZU39) 2016年3月8日
シャラポワが禁止薬物使ってて可哀想ってなってるけどメルドニウムは自転車競技でも禁止薬物の真っ黒なお薬やぞ
— hamuichi@本卒 (@hamuichi415) 2016年3月8日
シャラポワあざとい。あえて自分から公表することでイメージ悪くさせないようにしてる。むしろ可哀想みたいな流れになってる。賢いなぁ。
メルドニウムって確か自転車競技でも禁止されてるブラックな薬では…— ミント@人狼Z (@mint_jinrou) 2016年3月8日
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