大阪府警の証拠品係が証拠品を盗む窃盗事件-組織改革も不祥事止まず

■2014/10/18　18：02 最終更新■

大阪府警曽根崎署の警察官が、署内に証拠品として保管していた現金１万円を盗む窃盗事件を起こしていたことが１８日、大阪府警への取材で明らかとなりました。

発表によると今年９月９日、窃盗事件で逮捕した男の所持品から現金５万円を押収。写真撮影などの手続きを終えて、現金をチャック付きの透明ビニール袋に入れた上で、曽根崎署の保管庫に証拠品として保管していたとのこと。

そして翌日の９月１０日、曽根崎署の男性巡査長（３２）が飲み会の会費に充てるため、この５万円のうち１万円を盗んだということです。

通常この保管庫は施錠されているとのことですが、当時、鍵はかかっていませんでした。大阪府警によると、男性巡査長の上司にあたる男性警部補が保管庫の鍵を閉め忘れていたといいます。

大阪府警での任意の事情聴取に男性巡査長は「職場（警察署）の懇親会に参加するための会費の金がなかった。黙って借りて、黙って返そうと思っていた。すぐに返せばバレないと思った」「申し訳ない」などと話し、容疑を認めています。

大阪府警は、近日中に窃盗容疑で男性巡査長を書類送検するとともに、懲戒処分とする方針。

なお今回の窃盗事件を犯した男性巡査長は、大阪府警で証拠品をめぐる不祥事が相次いでいたことから、組織改革を行い新たに新設された証拠品係に所属していました。

関連する犯罪の法定刑
窃盗罪…10年以下の懲役または50万円以下の罰金

相次ぐ大阪府警の不祥事…その最終手段も無駄に

大阪府警では近年、証拠品の捏造や紛失などの不祥事が異常なほど発生しています。

その他、誤認逮捕や職員による痴漢行為、自殺など、大阪府警は全国の中でもトップクラスの不祥事警察として有名。

今回の窃盗事件を起こした男性巡査長においては、過去３年間に相次いだ証拠品をめぐる不祥事を受けて、大阪府警が大規模な組織改革に踏み切り新たに新設した「証拠品係」に配属されていました。

この証拠品係は、今年４月に大阪府警の全６５署に、専従で証拠品を管理する役割として新設されたもの。

皮肉にも、この改革の切り札ともいえる証拠品係で、証拠品の窃盗事件が起きてしまいました。

大阪府警とは

自動車警ら隊が存在せず機動警ら隊が存在する。生活保護費や公的な給付制度を悪用する者が後を絶たないことから平成22年度より不正受給事犯対策本部が発足した。特殊急襲部隊（SAT）が設置されている。
出典：Wikipedia

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